「原田謙介です」

 

ハラケンこと、「原田謙介」は、チノパンにジャケット姿でステージに駆け上がった。

ハラケンを取り囲むように準備されていた客席は埋まり、その周りを立ち見が囲った。総勢300人。

360度を囲む「フィッシュボウル(金魚鉢)」スタイルは、初めて見る人も多く、客席にも緊張感があった。

無論、壇上に立つハラケンは、文字通り表も裏も見られしまう状態となった。

いつものように笑顔で話し始めたハラケン。会場と自らの戸惑いを消し去るかのように話し始めた。

「新しい時代の 新しい政治」

 

ハラケンの掲げているスローガン。

元号が「令和」に変わり、期待感は高まっている。

一方で「政治」の世界への期待感は未だ低い。

生活と政治の距離、マスコミを通じて聞こえてくる「政治の世界」への不信感。

さぁ、ハラケンはこの新しい時代に、「政治の世界」にどんな期待を見せてくれるだろうか。

あえてこの話をさせてもらいますと付け加えて始めた。

「弟はハンバーグ

お父さんは中華料理

おばあちゃんは ばら寿司(岡山ですからね)

を食べたいと言いました。

この家族はどこで何を食べる?」

ハラケンから輪になった聴衆に投げかけられた設問は、どの家庭でも夕飯時には問題となるようなよくある質問だった。相談時間は30秒。

ざわざわ、ざわざわ。見ず知らずのお隣さん通しで何を食べるか話し合う。

再びハラケンがマイクを持った。

「ハンバーグを選んだ方、いらっしゃいますか」
手を挙げた30代男性にマイクを向けてみる。

「子供に負けました」

続いてばら寿司を選んだ方にもマイクを向けてみる。

60代女性は「年長者を敬って、食べてもらいたかったので」と。

どちらも理解もできるし、共感もできる。

「ハンバーグでも中華料理でもばら寿司でもなかった方いますか」

ハラケンの問いかけに手をあげた人は少なかった。

手をあげた女性は、

「家でお母さんが頑張って全部作る」と話した。

「他にもいろんな答えがあったのでは?」

「料理の決め方は、多数決だけが正しいですか?」

数が多いだけで決まることばかりではない。

「誰か一人が喜ぶことが重要ですか?」

誰もが主役。子どもにも、おばあちゃんにも、お父さんにだって喜んで欲しい。

「意見はこれだけだったでしょうか?」

弟はと書いてあります。お兄ちゃんやお姉ちゃんもいたかもしれません。

お母さんやおじいさんも食べたいものがあったかもしれません。

意見を言わない人、言えない人、我慢をしている人、意見を言っても仕方ないと諦めている人。そんな人の意見も大切にしたいと考えています。

「つなぐ」と聞いて、どんなイメージを持ちますか?

ハラケンは「若者と政治をつなぐ」活動を10年以上、続けてきた。若者とはまさに意見を言わない、言えない、意見を言っても仕方がないと諦めている人たちの多い世代。

高校生、中学生、時には小学生にもこの「ご飯を決める民主主義」の話を全国でしてきた。

その甲斐あってか、2016年に選挙権が18歳に引き下げられた。

ハラケンは、これまで活動からこの優しい「民主主義」の形に辿り着いたのだと感じる瞬間だった。

世間は、「なぜ投票に行かないのだ?」と。

学校で生徒たちと話をすれば、意見はたくさん出てくる。

「若者の政治離れ」ではなく、「政治の若者離れ」をハラケンは感じていたという。

政治の立場から国民に近づいていく。「つなぐ」を実践したいと語った。

決心がついた場所「スイス」

昨年、9月ジュネーブで開催された世界経済フォーラム主催の33歳以下の4日間のフォーラムに東京代表として出席した時のこと。

世界中から集まった300人以上の同世代の仲間と、濃密な時間を過ごした。

みんな「日本」の好感度は高かった。独特の文化もあり、行ってみたい場所でもあると話してくれた。

ただ「良かった国だよね」と過去の存在だった。

なぜ「良かった国」になってしまったのかが知りたかった。

弁護士をしながら、大統領のサポートチームに所属するコスタリカの20代の女性からこんなことを言われた。

「しっかりと声をあげなければいけない。年齢や性別は関係なく」

日本へ向かう飛行機の中、非常に悩んだ。

これまでやってきた10年間はなるべく中立の立場で「声をあげずにやってきた」

このまま自分の意見を言わずしていいのか。葛藤は爆発寸前だった。

「田植えのシーズンが始まりますね」

東京に長く住んでいましたが、「カエルの鳴き声」を聞くと岡山にいることを実感します。

以前、東京出身の友達を岡山に招いたことがありました。

彼は「カエルってうるさいな」と感じたそうです。

地域のことは地域の人が、一番あった感覚と持っている。

そこに住んでいる人と一緒に考えていく。

だから、岡山県内、実際に多くの場所に訪れたいと思っています。

「若者だけが知っていることがあります」

ある街で「防災計画」を考える授業をやりました。

地震が起きて津波がくるかもしれない。

そんな想定の中、高校生たちから

「自転車で最短で高台に行けるルートを知っている」と。

その時、気付かされたました。

高校生にしかない視点。高校生できないこと。

これは地域の力に変えられると。

「桃太郎の多様性」

桃太郎はサル・キジ・イヌを連れて行きましたよね。

イヌ3匹だったら鬼退治できていたでしょうか。

キジ3羽でも、サル3匹でもきっとダメだったのでしょうね。

いろんな人がいて、いろんな意見があることが重要ですよね。

 

「子どもの貧困」

日本の話です。

今、6人に1人が貧困家庭に育ち、ご飯を食べられなかったり、進学を諦めていると言われています。一人親家庭や児童養護施設の子どもたちの大学進学率など、支えなければいけないことだと考えます。なぜなら「未来は誰が作っていくの?」の答えは子どもたちだから。

 

「これ以上格差をつくらない」

少子高齢化で子どもより高齢者の割合が増えて、どうしても高齢者の意見が政治に反映されやすいシルバーデモクラシーの話になりがち。私は子どもと高齢者という格差ではなく、「現在世代(ナウデモクラシー)と将来世代」の格差をつくらないことを考えたい。

今生まれてくる子どもたちは、「847万円の請求書」を負っている。こんな社会を未来へつないでいいのだろうか。自信を持って将来世代につなげる世の中にしたい。

「子ども、育てていけるかな・・・・」

「孫の将来は明るいのだろうか・・・」

心配で子どもを産まない人・産めない人が増えています。

そんな日本でいいわけがありません。

現在世代も不安や心配を抱えています。

しかしあえて、将来世代のこと考えていきませんか。

「ゴミ拾いのような民主主義」

6年前から東京中野でゴミ拾い活動をハラケンはやってきた。

ゴミ拾いは誰でもできる。気軽にできる。ゴミ拾いをするとゴミが街に多く落ちていることに気付く。

みんなのためになる。仲間ができる。小さなことだけどコツコツと少しずつ良くなっていく。

「一緒に考えていきましょう」

答えは1つではないはず。

受け取るだけ、渡すだけの政治ではない世界へ。

「日本の将来、どうするんですか?」

これまで正面から問う政治はなかったのではないでしょうか。

「次の社会、将来を一緒に作っていきましょう」

「仲間になってください」 ハラケンこと、原田謙介でした。

33歳になったばかりのハラケンは、語られることのなかった「将来のこと」を今の世代で共に考えることを語った。参議院の任期6年を未来のために使うと約束したような演説だった。

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